関連6団体共催
   新しい価値の提供で市場活性化
  新年交礼会で今村会長挨拶
 試練の年、共通する課題に対応
   
   日本植物油協会、日本こめ油工業協同組合、日本マーガリン工業会、油糧輸出入協議会、全国油脂販売業者連合会、全国マヨネーズ・ドレッシング類協会の油脂関連六団体共催による「第58回油脂業界新年交礼会」が5日、東京・中央区のロイヤルパークホテルで盛大に開かれた。当日はメーカー、問屋、商社、農水省をはじめとする関係官庁、関連団体から多数が参集、それぞれが油脂業界の新たな飛躍を誓い合った。
 はじめに、植物油協会の今村隆郎会長(日清オイリオグループ会長)が内外の経済情勢に言及した上で、「油脂業界においては、マスコミ等を通じて一部の健康油に焦点が当たるなどの動きが見られるが、市場の成熟化が進展する中、消費者の節約志向や低価格志向が継続しており、中食、外食の伸びの一方で、全体としては厳しい局面が継続している。私ども植物油業界は、必要な油脂原料を海外の限定された国に依存。ここ数年、多くの油脂原料の増産が見通されているにもかかわらず、中国を始めとした新興経済国の需要拡大を背景に、穀物相場は高値圏を継続する状況にある。また、為替は日米金利差拡大を主因に円安ドル高基調が継続している。私どもは、これまでも変動する消費者ニーズに即した新商品開発や商品機能の高度化など、新領域の開拓にも鋭意取り組んできた。一方で、植物油の価値を正当に評価いただく国内市場の構築が不可欠であるとの認識を新たにし、ますます粘り強い挑戦が必要になっていると強く感じている」と、厳しいコスト環境が続く中、価値に見合った価格構築の必要性を示唆した。
 また、今村会長は「今年は植物油業界を巡って、いくつかの外部環境の変化が予想される。まず、政府は昨年7月、日欧EPAに大枠合意。11月には米国を除く11カ国でTPPの発効に大筋合意した。新協定は『包括的および先進的なTPP』との名称で原則、TPPに準拠したものとされており、当業界との関係では、植物油関税や農業関係の見直しが想定されることから、今後の展開を注視する必要があると考えている」とし、さらに「加工食品の原料原産地表示に関しては、消費者の皆さまの期待に応えるよう、協会として適正表示の具体化に鋭意取り組む。遺伝子組み換え表示の問題については、検討委員会において製品中に遺伝子組み換えされたDNAを含まない精製された植物油は現行制度のままとするという議長裁定が示されたところではあるが、議論はいまも継続しており、今後とも緊張感をもってフォローしていく必要がある」と諸課題に適切に対応していく姿勢を示した。
 今村会長は最後に「植物油は全ての年齢層にとって重要な栄養源であり、健康の維持、身体機能の適正化に不可欠な基礎食品である。昨今の健康ブームで改めて植物油の健康効果が見直されてきているが、新しい価値の提供による植物油市場の活性化や植物油をベースにした新たな成長基盤構築に向け、業界全体で努力していくことがますます重要になってきている。今後、高齢化の進展で、むしろ植物油の価値はますます見直されていくものと思う。本年は、ここに集う油脂関連6団体にとっても、より大きな試練の年になるものと考えられるが、こうした時こそ、共通する課題に対して真摯に対応し、食品産業全体の繁栄を目指し、活力に満ちた活動を展開する必要があると考えている」と力強く決意を述べた。
 引き続き、油糧輸出入協議会の貝塚寛雪理事長(伊藤忠商事執行役員食糧部門長)、農水省食料産業局の新井ゆたか審議官が年頭にあたり祝辞。乾杯では、日本マーガリン工業会の郡昭夫会長(ADEKA社長)が「今年は戌年である。古くから犬は人間と大変付き合いの深い、言ってみれば仲の良いパートナーのようなものである。今年、世界中が仲良く、平穏な日々を送れる年となることを祈念。そして、油脂業界並びに各社がますます発展するよう祈念し、乾杯したい」と高らかに杯をあげ、和やかな懇談に移った。
 最後は、全国油脂販売業者連合会の宇田川公喜会長(宇田川商店社長)をはじめとする全油販連一同が登壇し、油〆で新年交礼会を締めくくった。
 



 関西油糧・飼料合同新年賀礼会