マレーシアのパーム油相場
 マレー相場需給緩和で弱基調に
  在庫275万トンまで増加の見方
 中国の動き鈍く輸出需要も減速

     
   マレーシアのパーム油相場は、在庫増と輸出需要の伸び悩み、外部要因では米大豆・大豆油の下落が圧迫要因となり、軟調な展開が続いている。先物相場は先週14日、中心限月が2,400リンギ近辺まで値を下げ、約1年4カ月ぶりの安値を付けた。
 減産期入りで12月の生産も減少する見込みだが、中国やインド向けの輸出が減速しており、ファンダメンタルズの弱さは否めない。関係筋は12月末在庫が275万トンまで積み上がると予想している。ラニーニャによる多雨が強材料視される局 も指摘一カ月の下げで、大豆油との価格差が開いており、「現状の水準で下支えられる可能性も強い」(トレーダー筋)という。18日の先物相場は3月きりで先週末比23リンギ安の2,528リンギ。FOB価格はRBDパーム油で3月積み645ドルで推移している。
パーム油相場はこの一カ月、右肩下がり展開。リンギット高の進行が大きな圧迫要因になったほか、11月に発表されたインドの輸入関税引き上げ、中国向け輸出の伸び悩みをはじめとする輸出需要の減速、さらには月末在庫の大幅な積み上がりが弱気な相場に拍車をかける格好となった。11月前半に2,800リンギ台だった先物相場は、中旬に2,700リンギ、後半に2,600リンギ、2,500リンギと次々に下値抵抗線を割り込み、先週14日には中心限月の2月きりが一時2,418リンギまで下落し、1年4カ月ぶりの安値をつけるに至った。
11月末で256万トンまで増加した在庫が「予想以上にマーケットで意識され、減産期であることや多雨による収穫懸念を吹き飛ばした」(同)格好。今月ここまでの低調な輸出需要を見ると、一部関係筋が指摘する12月末在庫の275万トンも現実味を帯びている。その輸出需要だが、SGSによると、12月1〜15日までの輸出 は58万1254トンで前月同期と比べ10・7%減となっている。中国向けが6万トン強と依然として動きが鈍いほか、インドの輸入 も前月同期を3割ほど下回っている。中国については、大豆の輸入増加が影響しているようで、業界関係者は「大豆搾油優先で、パーム油を既存契約残以上に新規で購入する形にはならない」との声も聞かれるという。
  例年この時期、多雨が収穫を妨げ、一定の強材料となっていたが、今年はラニーニャという要因が加わっているものの、マーケットの反応は鈍い。「基本的に多雨は、先の生産に好影響を与える。実際に、一部で洪水が発生するなど収穫の懸念も生じたが、今回は在庫増のインパクトが強く、相場を押し上げる要因にはなっていない」(同)と分析。
 相場は当面、弱基調か。ただ、大豆油との価格差が100ドルを超えており、「それを考えると、現状の水準からさらに底割れする可能性は低いのではないか」(同)と指摘している。
 



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