加工油脂各社 
   原料コスト高で第2四半期減益   
  海外乳製品やラウリン高騰
 コンパウンド製品は再値上げへ
     
   加工油脂各社の'18年3月期第2四半期決算は、昨年後半からの原料油脂価格の上昇と為替の円安、海外乳製品相場の急騰で採算が悪化。春から製品価格の値上げに取り組んだものの、上期では浸透に至らず、各社とも減益決算となった。パーム核油、ヤシ油が高値を維持する中、バターをはじめとする海外乳製品は急騰後も高止まりしており、下期もコストアップが続く見通し。継続して値上げを実施するほか、コンパウンドマーガリンやクリームについては、各社とも乳脂の値上がり分を価格転嫁する方針で、年明けから再値上げに踏み切り、収益回復を目指す考え。
 大手加工油脂各社の第2四半期(ミヨシ油脂は17年12月期第3四半期)決算のうち、食品部門の収益は、ADEKAが売上高338億7500万円で同7・0%増、営業利益6億8,800万円で同26・3%減。日油(ライフサイエンス事業=加工油脂含む)は売上高128億3,100万円で同1・0%増、営業利益27億3,000万円で同3・9%増。ミヨシ油脂は売上高236億4,200万円で同3・9%減、営業利益4億900万円で同40・9%減。なお、カネカは今期からセグメントを変更しており、旧食品事業部の収益は決算短信に反映されていないが、他社と同様に加工油脂は厳しい状況にあるものとみられる。各社とも原料調達コストの上昇に対して、春から価格改定を実施したが、上期については「残念ながら大きな成 は上がらなかった」(ADEKA・郡昭夫社長)ことが収益悪化の大きな要因となった。
 主力原料のパーム油は下げ局 もあったものの、当初の想定上回る水準で推移。加えて前年同期と比較した為替の円安がコストアップに結びついた。17年1〜9月平均のマレーシア産精製パーム油輸入単価は前年同期と比べ13%上昇したほか、クリームやチョコレート用油脂などに使用するヤシ油・パーム核油の高騰が採算悪化に拍車をかける格好となった。ヤシ油については今年1〜9月の平均輸入単価は前年同期比24%高、パーム核油も27%の大幅高となっている。 さらに、厳しいのは海外乳製品の歴史的な暴騰で、加工油脂各社の採算は下期も改善のメドが立たっていない。
 欧州のバター相場は、昨年から今年にかけて右肩上がりの展開に。1時、トンあたり8000ドル超えまで暴騰し、歴史的な高値をつけた。上昇前が3,000ドルを切るレベルだったことからすると、倍以上の上昇を見ている。
 春からの価格改定は10月に入って、大手製パンが値上げを受け入れたものの、メーカー側が目標とした値上げ幅には届かず、下期の収益環境も厳しいまま。とくに、海外乳製品の暴騰後の高止まりが採算悪化に重くのしかかってきている。「一時の暴騰状態からは値下がりしたものの、すでに高値で手当てしたものもあり、コスト環境は非常に厳しい」(加工油脂筋)と強調している。
 各社は乳脂を使ったコンパウンドマーガリン、クリーム類について再度、価格改定に向かう動きを明確にしている。年明けから改めて、乳脂上昇分に見合った値上げを実施する方針を示している。
 



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