インタビュー    
     
 横関長太郎社長に聞く
 3月決算売上40億円109%達成
 受託生産事業が営業の柱に成長
 
 
     
 
 横関油脂工業㈱(本社工場・茨城県北茨城市)の横関長太郎社長は7月3日に、3月決算の概況と今期の見通しについて弊紙のインタビューに応じた。

 横関油脂工業は精製ラード、ショートニング、シーズニングや香味油脂、プレミアムオイルなどの食品関連製品の生産量が80%を占め、残りが工業用・化学品の受託生産、プレミアムオイル、天然ワックス類、化粧品原料等の売上構成となっている。茨城工場ではミニプラントで小ロットでの委託加工や、2015年9月に竣工した第2工場ではケミカル関係の小ロットプラントが順調に稼働している。また、昨今の少子高齢化による内需の低迷から、中期経営計画では、アジア、欧州向けに化粧品原料を中心とした海外事業の売上げ比率を30%に引き上げる目標を立てている。
3月決算の事業概況
 を語る横関長太郎社長

 横関社長は、インタビューの中で「2018年に当社の70周年を控え、営業に注力した結 、平成29年3月決算は、売上高が40億900万円(対前期比109%)と創業以来初めて40億円の大台を突破した。営業利益3350万円、経常利益3,100万円も確保した。数 ベースでも新設した第二工場での化学品の受託生産が好調で、各事業を含め数 ベースで一万4,900トンを達成した」と語り、平成29年3月期決算が売上高で創業以来最高を記録した事を明らかにした。
 横関社長は今期第1・四半期の状況については「前期に売上げ増加に貢献した食品関係の受託生産が、商品単価が高い中で生産量もまとまっていた事から生産調整に入っている。これが4〜6月期の減収要因となっている。ただ、秋口までには生産調整も終了して売上げも回復する見通しである。前期はレアオイルがブームになり受託生産が増加した事で売上高40億円を達成した。ただ、前期に作り過ぎた事から、4〜6月の生産調整に繋がった。受託生産は事業の柱の一つに育っている。新年度からは新規事業がスタートした分野もある。例えば、生産設備が老朽化しているメーカーの中にはアウトソーシングによる検討もあり、当社への依託依頼が増えている。ユーザーニーズが細かくなっており、月間5〜10トンの小ロットでの受託生産が増加している」と語った。
 同社長は、売上げの8割を占める食品関連の現状については「メインのラード事業については、大手のメーカーは、2014年のPED(子豚の伝染性下痢症)ピークの時に、関西方面を中心にラードの供給が激減し、出荷制限を行った経緯かあり、市場での斗缶製品は縮小し、その後販売量も縮小している。ラードも純正ラードが減少し、原料手当てが容易な調整ラードが増加している。今年も豚脂の発生減少が懸念されるが、唯一と言っても良い国産資源である豚脂の確保が最重要課題である」と述べた上で、今後の成長分野について「二年前に竣工した南中郷の第二受託工場は、ケミカル関係の製品を中心に順調に稼働している。食品受託棟とは別棟になっており、工業用や化学品の受託が堅調に伸びている。具体的な用途は樹脂製品の添加剤やケミカル製品になる。化学品は、大手化学品メーカーの開発製品がメインとなる。少子高齢化で国内の成長が難しい現状から、中期経営計画で発表した売上げに占める海外事業3割の目標は変わっていない。現在、シンガポールに現地法人を立ち上げ化粧品原料分野で東南アジア全 の開拓を行っている。当 はインドネシア、タイ、マレーシアを回って当社の化粧品原料の優 性をアピールして回っている。ヨーロッパについても規制が厳しい中で、当社のセールスエンジニアを派遣して化粧品原料の特性を現地の代理店にアピールしている」と語り、当日のインタビューを締め括った。


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